横須賀ごみ処理施設「エコミル」視察
ネット鎌倉で、11月13日横須賀のごみ処理施設を視察してきました。施設の愛称は「エコミル」。「エコ」は省エネルギー、「ミル」は工場で、見ると掛け合わせているそうです。三浦市とのごみ処理広域化で、横須賀市が焼却施設と不燃ごみ等選別施設を、三浦市が最終処分場を受け持っています。最終処分場は計画では17年。
初期投資は、エコミルトンネルはじめ、1日200台のパッカー車が往来する道路整備を別途予算で行ったものの、造成含め211億円で工事契約し、国から焼却施設に2分の一、不燃ごみ等選別施設は3分の一の補助金を活用したそうです。
エコミルの稼働は2020年3月。1日120トン燃やせる焼却炉を、メンテナンスや大規模修繕を見据え3炉体制にしたとのこと。年間9万4000トン処理します。850℃以上の高温で焼却し、熱エネルギーを利用して発電しています。最大6,600kW(1万7000世帯分)の発電で、モニターに1分おきに発電量が表示され、この日は6,600を超えていました。4分の一をエコミルで使用し、残りは売却しています。売却益は、2022年は雷により稼働がストップした間、発電できなかったことが影響し4億2000万円でしたが、2021年は5億円ありました。毎年5~6億円分の発電をしていることになります。
多額の税金を投入して施設を整備しましたが、売電収入によって市民に還元されています。ごみ処理は市民生活には欠かせない行政の責務です。鎌倉市の場合、ごみ処理を他所に委ねる計画で危機管理ができるのか、はなはだ疑問になりました。防災対策上、市役所移転は待ったなしと言うのであれば、生活に最も密着したごみ焼却施設は、それ以上に待ったなしと認識すべきではないかと痛感した視察でした。(三宅)