放射線量測定11.10報告&鎌倉のみどりについて

雪雲を被った富士山

一部開発された常盤山

大雨の翌日の晴れ渡った日に測定に行きました。風が強かったせいか、雲の流れが速く、きれいな青空を眺められました。今回は、西に目を向けると木々の間から2013年に世界文化遺産に登録された富士山が見え、東に目を向けると一部開発された常盤山が見える場所、笛田公園からの写真を紹介します。

富士山が世界自然遺産ではなく文化遺産であるのは、富士講に代表される信仰と、浮世絵を始めとする様々な芸術を育んだ人と自然の共生を象徴するとされたためです。簡単に言うと、人間の手が加わって創造され守られてきた遺産ということだと思います。振り返って鎌倉常盤山を見ると、都市計画法や古都保存法、また、首都圏近郊緑地保全法など幾重にも歴史的風土や緑地を保全する法制度がありながら一部開発に至ってしまった実例です。

鎌倉市には、「鎌倉市緑の保全及び創造に関する条例」(みどりの基本条例)があります。https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/midori/jourei.html

条例には、基本理念として、第3条 緑の保全及び創造は、本市の歴史的、文化的環境を確保し、潤いと安らぎのある都市環境を形成し、健全な生態系を保持し、人と自然との豊かな触れ合いを確保し、及び災害に強く安全な都市をつくる上で、緑が極めて重要であることから、これを良好な状態で将来の世代に継承することを目的として行われなければならない、としています。そして、市、土地所有者等、市民及び事業者が緑の重要性を認識し、相互に協力することにより緑の保全及び創造が行われるとしています。

今ある鎌倉の緑を、三浦半島から連綿と連なる一段の緑として俯瞰し、景観や樹林の保全、管理、創造が大きな課題であることは明白です。それに関し、1997年にいち早くみどりの基本条例を作った鎌倉市の先見性を認識し、今でもこの条例の重みを感じながら鎌倉の緑を市、土地所有者、市民が協力して守っていくという必要性を再確認したところです。(H・O)

測定場所              地上5cm   地上1m

ネット鎌倉事務所裏          0.029 μ㏜/h  0.034
ネット鎌倉事務所表          0.042        0.032
中央公園子どもの森トイレ前緑地    0.071      0.046
中央公園ハーブ園奥草地        0.015      0.022
中央公園しし石手前 公園奥の小川   0.044      0.048
笛田公園クスノキの下         0.037      0.054
笛田公園あずまや手前緑地       0.024       0.023