IRのリスクを学び反対する

11月30日、ワークピア横浜で開催された「カジノを考える市民フォーラム」に参加しました。鳥畑与一教授(静岡大学)の「カジノ幻想を学ぶ」と水上裕之さん(横浜港運協会理事)の「ハーバーリゾート構想」の二本立て講演です。

鳥畑教授の話では、「カジノは賭博。客と胴元が勝負し、客に勝つ経験を味わせ、24時間営業で借金もしやすくし、賭けを延々と続けさせることが高収益の源泉になる」と具体的です。IR型カジノの特徴は、カジノの集客装置として国際会議場やホテル・レストラン等の施設があり、カジノ目的ではない観光客もカジノに誘導しIR内に閉じ込めて収益を最大化することです。本来、地域で消費される観光消費が横取りされ、地域には還元されません。
また、林横浜市長は、IRによる増収を1200億円と見込んでいます。そのためには8000億円の収益が必要とのこと。それは8000億円負ける人たちを作るということであり、看過できません。

ラスベガスサンズは日本進出を狙っています。カジノ王・アデルソン氏は2000万ドルをトランプ支援に注ぎ、2016年安倍首相のトランプタワー訪問も彼の仲介と言われています。

人々を貧しくし、地域を衰退させ、政治と金の問題も見え隠れするIRは、百害あって一利なし。カジノなしの再開発計画「ハーバーリゾート構想」を対案とするかは横浜市の課題ですが、IRの横浜誘致は広範な問題です。ネット鎌倉では、9月の鎌倉市議会で「IRの横浜誘致を憂慮する決議」を提案しましたが、残念ながら賛成は少数でした。他人事ではないはずです。鎌倉市にも影響が及ぶ可能性は高く、鎌倉市民の不幸の上に横浜市が潤うなどということは許しがたいことです。各地域からもIR反対の声を上げていかなければならないと思います。(三宅真里)