計測後、30日には専門家を呼び、学習会を行ないました。 今後問題とされるのは、半減期が30年とされるセシウムなど、土壌につもった放射性物質です。計測でも、地上1mに比べ、10cmでの結果に値が高く出ています。これは土の入れ替えを行なわない限り、除去することはできません。低レベルとはいえ、年間積算で、1ミリシーベルトを超えない、体への影響が懸念される数値にならないよう注意が必要です。計測場所はグラウンドだけではなく、子ども達の行動を考えたものとすべきです。各学校で事態が収束するまでは、毎日計測をするよう求めています。
空気からだけではなく、食物や水からの体内被ばくも心配です。食材により、放射性物質を取り込みやすいなど、数値に違いがあります。学校給食においては、国の基準以下であってもより安全な食材を選ぶことが必要です。鎌倉市は、各学校に一人ずつ栄養士を配置しています。栄養士向けの放射能対策学習会などを開催し、仕入れやメニューの工夫を行なうことを求めていきます。
緊急時の、異常に高い放射線量の数値の中で住み続けることを選択せざるを得ない福島、またその近隣県の方がたの生活を思うと、政府の対応の遅さ、認識の甘さに憤りを感じます。そして、日々、放射線量を意識しながら生活をしていく今後を考えると、暗澹たる思いです。国においても過去に経験したことのない放射線対策です。対応の遅れが取り返しのつかないことにならないよう、自治体単位で独自基準を設け、安全を担保していく必要があります。