ごみの戸別収集実施で生じる市民サービスの格差

岩瀬公会堂で「ごみ施策やごみの分別について」の説明会が行われました。10月から一部品目の分け方・出し方が変更することと、戸別収集が2025年4月から岩瀬地区含む一部地域で先行実施されることに伴うもので、鎌倉市環境部ごみ減量対策課の職員3人が来られました。戸別収集は2025年4月から1万世帯で先行実施し、翌2026年4月には全市展開するとのこと。主な説明内容は以下の通りです。

戸別収集実施の理由は2点
クリーンステーション収集に伴う様々な負担の軽減:ごみ出し労力の軽減とクリーンステーションの維持管理にあたって生じる負担の軽減
ごみの減量のため:ごみ出しの責任が明確化され分別が進み、ごみの減量につながる
ごみの出し方は、戸建て住宅と集合住宅に分けて説明され、戸建て住宅は道路に面した収集しやすいところに容器やネットを置く。集合住宅は、居住者専用のクリーンステーションがある場合は今まで通り。ない場合は戸別収集品目(今は燃やすごみ)の集積所を新たに設けてもらう。

私の疑問
鎌倉市の世帯数は約77,000世帯で、戸別収集の対象になる戸建て住宅は約5万、従来のステーション収集より3.2億円の経費増であることは質問して明らかになりました。
⇒戸建ての方は、1世帯当たり年間6,400円(3.2億円÷5万世帯)のサービスを受けることができます。私が住む岩瀬ホームズは160世帯だからマンション全体で年間102万4000円の市のサービスが受けられないということになります。戸別収集は一旦始めたら止められないでしょうから、10年で1000万円を超える大きな金額になります。

マンションの場合は収集体制に変更がなく、個人のごみ出しの労力軽減にはならず、クリーンステーションの清掃はじめ維持管理は管理組合で行います。当然人件費もかかっています。戸別収集の理由①には該当しません。また、②については、分別されていないごみは開封して排出者を特定し指導する条例があり、どれだけ生かされているか疑問です。

集合住宅に対する支援策(下の資料)も検討されていますが、果たしてこの格差を埋めるのに見合うものなのか、十分検討すべきです。また、戸別収集の品目を拡大することにより、さらなる市民サービスの格差拡大につながる可能性もあり、現実的な議論を重ねる必要が大いにあると考えます。
最後に、3.2億円と有料ごみ袋の収入を合わせて、焼却炉を作るほうに回した方がよいと思いますけれどね。(三宅)