帯状疱疹ワクチン接種に補助金を

 今、私の周りで帯状疱疹を発症する人が増えています。
帯状疱疹は水疱瘡と同じように、水痘・帯状疱疹ウイルスを原因として発症する病気です。通常、体の左右どちらかに紅斑が帯状に広がり、はじめは皮膚がピリピリするような痛みを感じ、その後小さな水ぶくれが生じ神経に沿って帯状に出現します。発熱、頭痛といった症状がみられることもあり、場合によっては顔面神経麻痺や視力障害をきたすこともあります。
 皮膚症状が治った後も、長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性もあります。原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスに対しては、成人の9割以上が抗体を持っていることから、既にほとんどの人が感染していると考えられ、加齢や疲労によって免疫が低下した際などに誰もが帯状疱疹を発症するリスクがあります。特に50歳代から急激に増加し、80歳までに約3人に1人が発症するとされています。発症した場合には3日以内の服薬が効果的と言われています。

 帯状疱疹はワクチンを接種することで、発症予防、重症化予防が期待できます。ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンがありますが、生ワクチンは1回の接種で効果は5年間ほどで発症予防効果はおよおそ69%、費用は1万円程度です。不活化ワクチンは2回の接種で効果は9年以上、発症予防効果は96%程度で費用は4万円程度です。しかも、この接種代は医療機関によって違いがあり、最近接種した知人では、不活化ワクチンの1回目を19800円で接種した人もあれば23000円で接種した人もいます。帯状疱疹が重症化して1か月半も入院した人もいますので、できればワクチン接種を勧めたいものですが、やはり高額な費用がネックとなっています。
 東京都の各区や神奈川県でも海老名市や小田原市、寒川町、山北町などで費用助成をしています。高齢化率の高い鎌倉市でも発症する人は多いと思われますので、ぜひ費用補助も検討すべきではないでしょうか。後遺症で長く苦しんだり、医療費も結構かかりますので補助する意義は大きいと考えます。  (C.M.)