「そなえ」をテーマにしたONE DAY PLAY PARK

現在の鎌倉市役所の建物・敷地の現状を知ってもらい、市民にとっての市役所(庁舎)に思いを巡らしてもらおう…ということで、昨年5月にONE DAY PLAY PARKというイベントが開催されました。
5月25日、その第2回が市役所と御成小学校体育館を会場にして開催されました。今回は、「わたしのそなえと みんなのそなえ(防災)」というテーマでの開催でした。

2018年4月の熊本地震で大きな被害があった宇土市の元松茂樹市長の講演は、大規模災害発生時に市役所の庁舎が防災・復旧拠点として機能することの重要性を訴えて、備えを強く促すものでした。(耐震改修ができないほど老朽化していた宇土市役所は5階建ての庁舎の4階部分が押しつぶされるほど損壊。職員は庁舎に立ち入れず、必要な備品・資材を持ち出すことすらできなかったとのこと。)

御成小学校体育館には、避難所体験コーナーや防災用備蓄の展示があり、新しいタイプのパーテーションや、段ボールベッドが色々レイアウトできることに注目。
備蓄品には乳児用液体ミルクもありました。

鎌倉市の各避難所の備蓄品の展示

市役所敷地内には消防車両が置かれ、また今回は企業の協力で免震体験車が登場。地震の揺れを再現する起震車から進化して、免震と非免震の両方を体験できる車両です。

木造住宅の柱組みの模型を揺らす実験コーナーは、筋交いのない状態では揺られて簡単に崩れる模型が、筋交いを入れるとかなり持ちこたえ、耐震化の効果を可視化できる良いツール。大勢の参加者の目に留まるとよいな、と思いました。このイベントのために県から借りてきたそうです。

柱組み模型の左手前の棒の束が筋交、奥の板が屋根(軽量屋根と重い屋根と両方ある)。手前の棒を前後させて模型を揺らす。

企画の協力団体も若いスタッフが多く、親子連れで地震への「備え」を体験できるメニューが目立ち、実際に子どもを連れた参加者を多く目にしたイベントでした。(R.I. 記)

日本中の子ども達に「火災予防教室」を届けるために全国の現役消防士達30人が設立した法人「火災予防の ONE LOVE」のブース。 若いスタッフがにこやかに迎えてくれました。