ネット鎌倉第35回総会を開催

1月28日、神奈川ネットワーク運動・鎌倉の第35回総会を鎌倉生涯学習センターで開催しました。

自民党のパーティー券収入をめぐる政治資金の不正(裏金)問題の根底には、政権政党が「勢力の維持に金がかかる政治」「金で賄う選挙」を綿々とやってきた実態があります。
神奈川ネットワーク運動の40年間の歩みは、それとは対極の市民参加型の「みんなでつくる政治」をめざしたものです。
総会の議事をとおし、自らの立ち位置の持つ意味を確認することができました。2024年もネット鎌倉の社会的な使命を意識した活動を元気に展開したいと思います。
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第2部では、昨年市川房枝記念会女性と政治センターの理事長に就任された弁護士の林陽子さん(元 国連女性差別撤廃委員会・委員長)を講師にお迎えし、「女性の政治参加をめぐる今日的課題」について話していただきました。

弁護士 林陽子さん(市川房枝記念会女性と政治センター理事長)

国連女性差別撤廃委員会 委員長を務められた林陽子さん

一部を紹介すると、
既に100か国以上が、下院に女性の割合が一定(2割や3割)になるようにするクォータ制を導入しており、今日ではパリテ議会(男女同数)をめざす改革が提唱されているが、日本の国会の女性議員はわずか9.7%(下院に当たる衆議院)である。

女性差別撤廃条約(日本は1985年に批准)の締約国は、条約の実施のためにとった措置等についての報告書を定期的に国連に提出する。女性差別撤廃委員会は報告書を審議して締約国に対し「勧告」を含む最終見解を出す。今年は8年ぶりに日本報告の審議が行われ、10月に勧告が出るので注目される。指摘事項は多岐にわたるが、意思決定の場に女性を増やすための戦略やヘイトスピーチからの保護なども含まれると見られる。
議会をもっとジェンダーに敏感な(gender sensitive)場所に変えていくことも。

1999年、女性差別撤廃条約の実効性を強化するための「条約選択議定書」が国連で新たに採択された(個人通報制度や調査制度を規定)。多くの国が選択議定書を批准しているが、日本政府はまだ批准していない。全国で210を超える地方議会が国に対し選択議定書の批准を求める意見書を採択しているので、神奈川県内でも広がるとよい。

左から参議院議員・水野もと子さん、ネット鎌倉代表・三宅、鎌倉市議・井上、弁護士・林陽子さん、鎌倉市議・保坂、神奈川ネットの大和市議・布瀬さん、藤沢市議・谷津さん、大和市議・吉田さん。(座間市議の長瀬さん、衆議院議員の早稲田ゆきさんは撮影前に次の集まりへ移動)

市川房枝さんは、女性の政治参加を切り拓き、金権選挙と闘い続けた方です。
林弁護士の講演に駆けつけ、市川さんが参議院議員に返り咲いた50年前(1974年)の選挙で握手をしたエピソードを語り、その右手を掲げてネット鎌倉にエールを送ってくださった方がありました。

女性の政治参加のバトンをつなぐというテーマで一貫した総会となりました。