「託す」政治から「担う」政治への転換を

 

副代表 保坂れい子

自民党「新政権」のもとで新しい年2013年を迎えました。衆議院で自民党は公明党と合わせて325議席。安定多数を背景に今後どのような政権運営をするのか、目が離せません。とりわけ原発ムラ議員の筆頭が首相側近として政権の中枢を担うのは、脱原発の流れに大きなブレーキとなるものと懸念されます。残念ながら有権者の多くは、政策の違いを比較するよりも民主党への失望感から自民党に託すという選択をしました。自民党政権でうまくいかなかったら、次は別の政党へというパターンが繰り返されるのでしょうか。まさに「託す」政治の危うさが眼の前に突き付けられた感があります。

 神奈川ネットは「託す」政治から市民が「担う」政治への転換を提案してきました。国から地方に金がばらまかれる形では、地域の事情にあった事業展開は望めません。たとえば、地域の雇用機会創出のための交付金による事業が雇用促進につながらなかった例が全国的に多く見られました。また、19兆円の巨額復興予算が被災地復興とはおよそ無関係な事業に使われていた実態に象徴されます。しかるべき財源が自治体に移譲され、自治体の創意工夫に基づいて事業が行われることが求められます。市民の声が十分に反映されれば、まさに「託す」政治によって行き詰った国政を地方から変えることができる「対案」になるのではないでしょうか。地方議会の力量を高めることが必要です。

神奈川ネットは、在宅高齢者の生活支援のしくみづくり、子育て支援の充実、若者の就労支援、防災・減災施策の強化など、生活に密着した課題解決に市民とともに取り組んできました。今年も、市民のニーズが市政に反映されるよう、たゆまず活動していきます。