バイオ施設の安全確保を求めて

武田薬品工業(株)新研究所のP3施設問題

市内にも4ヵ所の遺伝子組換え施設が!!
 ネット鎌倉は、9 月議会でも武田薬品工業(株)新研究所のP3施設の安全性について質問しました。6月議会では、P3施設で伝播性の強い病原体やウィルスを遺伝子組換え操作を行なうことの危険性を訴え、市でも遺伝子組み換え施設の設置についての条例を持つべきと提案しましたが、市内には遺伝子組換え操作を扱う施設がなく必要ないとの回答でした。
 しかし、県へ情報請求をしたところ、4施設あることが判明しました。市は今回議会で謝罪しましたが、十分な情報収集も行わず、市民の安全を守ろうとする姿勢が見られません。しかも、条例については今後研究していくとの消極的回答に留まりました。引き続き、条例化を求めていきます。

ネット鎌倉から議員提案し意見書提出
 県に対し、「神奈川県バイオテクノロジー環境安全管理指針」を見直し、条例化を求める意見書を提出しました。
 現在藤沢市と鎌倉市にまたがる地に、武田薬品工業(株)新研究所の建設が予定されていますが、この施設内にはP3レベルの実験室の設置が計画されています。指針では、事業者の協力を前提としており、法的拘束力を伴わないため情報開示についても強制力があ
りません。県の環境影響評価審査会では、専門家が「法で定めた事項に留まらず、考えうるバイオハザード防止策を実施するべき」また、「武田薬品工業は、市民とのリスクコミュニケーションを行なうように県が指導すること」と述べています。現在の指針だけでは、P3レベルの実験が行なわれる時の市民の安全は確保できません。
 そこでネット鎌倉は、県の指針を市民の安心・安全を守るため市への報告の義務付けも含め条例化するよう議員提案し、全員の賛成で意見書が提出されることになりました。

ミニ版88号