広がる生活困窮者、鎌倉に相談室開所

 鎌倉市が生活困窮者自立相談支援事業として業務委託した、一般社団法人「インクルージョンネットかながわ」の大船事務所の開所式(6/12)に参加しました。事務所内に「インクル相談室鎌倉」を設置し、相談支援を実施しています。

 困窮者は若者だけでなく中高年まで広がっています。ようやく生活困窮者自立支援法が今年4月から施行され、各自治体での相談事業がスタートしました。インクルージョンネットかながわによると、4月~5月末までの相談件数は44件にも上がり、延110件にもなります。鎌倉市は比較的裕福な家庭が多いと言われていますが、その相談内容は「生活費がない」「住居がない」「病気でお金がいる」「仕事がない」などの切実な相談が多数を占めています。さらに高齢化の進む鎌倉では、老老介護の問題も深刻です。事務所では生活の安定を図るアドバイスや就労支援等を通じて、支援が必要な市民を安定した暮らしへと導きます。

 また、子どもの貧困が広がっていることから、学習支援を切り口に居場所をつくり、家族支援も含めた個別支援にもつながる場として運営していく予定です。
 ところが、この事業は単年度の委託契約となっており、次年度の委託金が保障されていません。一度の相談では解決にしないケースも多く、せめて3カ年計画による事業計画を示すべきです。安定した事業展開ができるよう市が責任を持って支援すべきと考えます。

http://inclusion-net.jp/  インクル―ジョンネットよこはま
(インクル―ジョンネットかながわに改名申請中)